2022年4月21日木曜日

4月上旬と中旬に読んだ本:『機忍兵零牙』『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』

今月上旬中旬はライトノベルを中心に。

月村了衛『機忍兵零牙』は和風ゴシック忍者SFアクションといった体裁。
忍者で異世界でSFでアクション、なにもかも盛り過ぎというくらいに盛っていて豪華絢爛たる有様。この楽しさは特撮の戦隊物を観る感覚に近いかもしれない。映像だったらSEとか特殊効果とかめちゃくちゃ豪華。巨大ロボも出るし……
敵が一同に集うシーンでの「……濡髪絵蓮、死におったか」「光牙者如きに遅れを取るとは、絵蓮め、骸魔の恥晒しよ」「未熟者めが」「いや、彼奴には元より六機忍たる資格などなかったのだ」みたいな会話とか、いかにも感が笑ってしまうけど、同時にめちゃくちゃかっこいい。
一巻完結の中で見事に敵味方多様なキャラを展開して魅力を描ききっているものの、唯一味方忍者の星牙だけは見せ場がいまいちじゃないかなという気はする。いちばん「忍び」然としててかっこよかったけど。
逆に言えば、他はみんな良かった。
零牙と黒薙怜門の因縁とか、真名姫と螢牙の心の通わせ合いとか。真名って名前やばくない?
やっぱり最後のシーンの星牙の「お前に死など許されるものか」はよかったな……。星牙もよかったかもしれない。星牙もよかった。はい。

音無奏『ネタキャラ転生とかあんまりだ!』はWeb小説の書籍化。
ゲームの世界に転生するオーバーロード系で、TSF百合ファンタジー。
とはいえ転生要素もTS要素も無ではないけど薄め。いわゆる「無双」と百合萌えが主。
漫画版でヒロインの失禁シーンを確認して原作も読み始めたけど、失禁は冒頭の一回だけでした。

時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』は同じくWeb小説。中旬に読み始めて、Web版も書籍版も漫画版も全巻読み尽くしてしまった。
最初に提示したなろう的テーマ(成長チート×無職)を維持しつつ、最後までテンポよく爽快にストーリーが進んでいくことを評価。
ハーレムもので、ヒロイン陣のキャラ萌え要素もなかなか。
主人公の妹で前世が魔王のヤンデレ(といっていいと思う)ヒロインが萌え。
Web版のおまけエピソードでは、将来的に妹と行くところまで行く(肉体関係を持つ)可能性があることを示唆している。
貴重なんですよね、サブヒロインの妹をそこまで書いてくれる作品って。
できれば続編で、そのあたり書ききってほしいものですが……


 上旬(1日〜10日)
・本 6冊、通算69冊
冲方丁『マルドゥック・アノニマス7』早川書房、2022
月村了衛『機忍兵零牙』早川書房、2010
音無奏『ネタキャラ転生とかあんまりだ!1』マッグガーデン、2019
音無奏『ネタキャラ転生とかあんまりだ!2』マッグガーデン、2021
カヤ『転生少女はまず一歩からはじめたい1』KADOKAWA、2020
ユヴァル・ノア・ハラリ『21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考』河出書房新社、2021

・漫画
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』3巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』4巻、ワニブックス、2013
さがら梨々、岡本健太郎『ソウナンですか?』1、講談社、2017
さがら梨々、岡本健太郎『ソウナンですか?』2、講談社、2018
さがら梨々、岡本健太郎『ソウナンですか?』3、講談社、2018
樋野友行、瀬戸メグル『俺だけ入れる隠しダンジョン ~こっそり鍛えて世界最強~』1、講談社、2018
唯乃ユイ『魔女と魔獣』1、ブシロードメディア、2021
浅見よう、鏡貴也『終わりのセラフ:一瀬グレン、16歳の破滅』1、講談社、2017
浅見よう、鏡貴也『終わりのセラフ:一瀬グレン、16歳の破滅』2、講談社、2018
浅見よう、鏡貴也『終わりのセラフ:一瀬グレン、16歳の破滅』3、講談社、2018
いちのへ瑠美『きみはかわいい女の子』1、講談社、2016
さもえど太郎『Artiste』2、新潮社、2017


中旬(11日〜20日)

・本 15冊、通算84冊
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです2』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです3』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです4』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです5』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです6』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです7』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです8』、新紀元社、2019
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです9』、新紀元社、2019
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです10』、新紀元社、2019
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです11』、新紀元社、2020
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです12』、新紀元社、2020
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです13』、新紀元社、2021
時野洋輔『無人島ダンジョン経営~迷宮師チートにより何もせずにレベルアップできるようになりましたが、思っていたスローライフとは少し違うようです~』新紀元社、2020
宇井伯寿・高崎直道訳注『大乗起信論』岩波書店、1994

・漫画
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』5巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』6巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』7巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』8巻、ワニブックス、2013
衛藤ヒロユキ『Pico★Pico』エニックス、1997
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』1、KADOKAWA、2018
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』2、KADOKAWA、2018
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』3、KADOKAWA、2018
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』4、KADOKAWA、2019
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』5、KADOKAWA、2019
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』6、KADOKAWA、2019
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』7、KADOKAWA、2020
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』8、KADOKAWA、2020
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』9、KADOKAWA、2020
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』10、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』11、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』12、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』13、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』14、KADOKAWA、2022