2022年2月11日金曜日

2月上旬に読んだ本、観た映画:『シモーヌ・ヴェイユ』『短歌の友人』『北条義時』

上旬は「Pokémon LEGENDS アルセウス」というゲームをプレイしていた。
ポケモン最新作をプレイするのは金銀以来だけど、とても楽しい。
ポケモンも人もかわいいし、難易度も私にはちょうどいい。

先月に引き続きヴェイユ関連の読書。
デュ・プレシックス・グレイによる伝記は私が大学生のときにはじめて読んだヴェイユ関連の本。手にとったきっかけは覚えていないけれど、夢中になって読んだ。今回も熱中した。シモーヌ・ヴェイユという人間の、偉大さ(それは滑稽にも悲惨にも見える)。

穂村弘『短歌の友人』と西村曜『コンビニに生まれかわってしまっても』、短歌評論集と歌集を読んでなんとなく思ったのは、短歌と現代詩は、同じ時代にあってもずいぶん違うものだなということ。
非常に素朴な言い方をすると、現代詩は何言ってるのかわからなくて、短歌はわかる。そこがまずいちばんの違いなんじゃないか。

中公新書の『北条義時』は大河ドラマにあわせた企画と思うが、とてもおもしろかった。西国の貴族社会対東国武士という単純な図式ではなく、あくまで院や公卿との密接な関係があったことを前提として鎌倉の動きを読み解いていく。あとがきの「中世武士の特徴は、王権守護と自力救済という言葉で端的に表現することができる」という要約がわかりやすかったが、その「自力救済」が問題というか、怖いところだよなぁと思った。殺し合いしすぎ。

『マルサの女』は初視聴。おもしろすぎる。伊丹十三作品はどうやらネット配信がほぼ(まったく?)されていないようで、そこが残念。


上旬(2月1日〜10日)
・本 10冊、今年通算42冊
フランシーヌ・デュ・プレシックス・グレイ『シモーヌ・ヴェイユ』上野直子訳、岩波書店、2009
大塚英志『キャラクター小説の作り方』講談社、2003
上田岳弘『ニムロッド』講談社、2021
ドストエフスキー『おかしな人間の夢』太田正一訳、論創社、2006
シモーヌ・ヴェイユ『シモーヌ・ヴェイユ アンソロジー』今村純子編訳、河出書房新社、2018
岩田慎平『北条義時:鎌倉殿を補佐した二代目執権』中央公論新社、2021
穂村弘『短歌の友人』河出書房新社、2011
西村曜『コンビニに生まれかわってしまっても』書肆侃侃房、2018
千葉雅也、山内朋樹、読書猿、瀬下翔太『ライティングの哲学:書けない悩みのための執筆論』星海社、2021
森博嗣『小説家という職業』集英社、2010

・漫画
双見酔『空の下屋根の中』1、芳文社、2015
こかむも『ぬるめた』2、芳文社、2022

・映画
伊丹十三監督・脚本『マルサの女』1987