2021年7月1日木曜日

7月1日の日記:ねこの散歩

世間ではよく猫のことを「猫さま」と呼んで、自分は猫さまの召使いだ、というようなことを言う人がいるけれど、私自身は自分の家の猫についてそういうふうには思っていない。けれど猫の方では違うようで、自分のことを王様かなにかと思っているらしい。前に動物番組で観たのだけれど、雄猫は母猫に暴力を振るわれて追い立てられてようやく独り立ちするらしい。私に甘やかされている(ときどき喧嘩もするけれど)拙宅の猫は、いつまでも自分のことを子猫であるかのように考えて、母に甘えるように私に無限の要求をするのかもしれない。
猫の近頃の楽しみは散歩に出ることで、散歩と言っても犬のように何キロも歩き回るのではなく、家の周りの、本当に半径10mにも満たない範囲のにおいを嗅ぎ回るにすぎないのだけど、とにかくそれが好きで、日になんども外に出たがる。
ハーネスを着ければ外に出られるということを理解しているようで、最近は猫用のハーネスをしまってある引き出しを覚えて、何かというとその前で鳴いて散歩を要求する。雨の日でも構わず散歩に行きたがるので、少し前まではそういうときは抱っこして玄関の外に連れていき「身体が濡れるでしょう?今日は雨だから散歩は無理だよ」と言い聞かせて、それでどうにか理解してもらっていたのだけど、だんだんと雨もさほど苦にしなくなってきたようで、とうとう今日は雨の中散歩に連れて行かれた。だいたいは軒下で寝そべっているからいいけれど、それでもときどきは屋根の外に出て歩き回るし、こちらも濡れるし、猫も濡れるし、大変なことになってしまった。しかし、もう散歩が一日のルーチンの中に組み込まれていて、猫はルーチンを乱されることを何より嫌がるので、致し方ないことです。