2022年12月24日土曜日

2022年に読んだ本とか漫画とか、観たアニメとか映画とか、やったゲームとかとかとか

今年は途中まで毎月読んだ本とかについてブログ記事を書いてたけど、忙しかったり体調が悪かったりで途絶していた。
せめて年末くらいは振り返りをと思ったので今書く。

よかった本部門


・依空まつり『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』KADOKAWA、2021
Web発のファンタジー小説。引きこもりで他人とまともにコミュニケーションできない魔女モニカが、自国の王子の護衛をするよう命令されて、護衛対象の王子自身にも正体を隠したまま学園に潜入。そこで出会った人々とかかわるうちに次第に成長していく……という友情あり、恋愛あり、バトルあり、陰謀ありのお話。Webで本編を最後まで読んではまり、書籍版も読みはじめた。よかった。書籍版は既刊5冊で現在も刊行中。

・鏡遊『妹はカノジョにできないのに』KADOKAWA、2022
こちらもWeb発の小説(こちらの著者はアダルトゲームのシナリオライターでWeb小説プロパーじゃないけど)。タイトル通り兄妹もの。三角関係?ハーレムもの? 色々な意味で「妹」が出てくる。色々な意味で憤りつつ読んでるけど、同時にかなりハマっていて、電子書籍で集めたものを紙でも買おうかなと検討中。人を選びます。倫理がない。「男性向け」! 「妹」ってゴムなしで挿れていいんだ…… 既刊3巻。

・川上未映子『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』筑摩書房、2021
小説、エッセイ、翻訳など多分野で活躍中の著者の有名な(けれど品切れで入手難だった)詩集が文庫版で再刊されたのを期に初めて読んだ。同作者の『発光地帯』などのエッセイ集が圧倒的に好きで、その魔法のようなというか妖術のような、1ページ読むだけでも別乾坤に連れて行かれるような変幻自在の文体に惹かれていたのだけど、今回初めて「詩」として書かれた作品を読んで、ああこれはもう、これはもうと感嘆した。これはもう本当にもうですよ。

・蜆シモーヌ『なんかでてるとてもでてる』思潮社、2021
著者第1詩集(で、今のところは唯一の詩集)。下品になるぎりぎりで上品というか、ある種の下品さによって上品というか。えも言われぬ品格を感じる。言葉のワンダーランド。ペンネームを見てピンと来たらその直感は正解だと思うので読んでください。
(今調べたところ、第2詩集『膜にそって膜を』が近日刊行とのこと。こちらも買う。)

・高橋源一郎『ゆっくりおやすみ、樹の下で』朝日新聞出版、2021
児童文学。岩波少年文庫感。泣いてしまった。

・飛浩隆『自生の夢』
SFの連作短編集。これを読んだだけでも、2022年は生きた甲斐があった。

・パスカル・キニャール『世界のすべての朝は』高橋啓訳、伽鹿舎、2017
私の小説オールタイム・ベスト10に必ずランクインする美しい小説。新訳を買ったので再読。

・西尾実・安良岡康校注『新訂 徒然草』岩波書店、1928[1985改版]
学生時代に教科書でちょこっと読んだだけで、なんとなく教訓集めいたものと想像していたのだけど、これは「教訓」というカテゴリにはちょっと収まらない変な本だった。



よかった漫画部門


・秋津貴央『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』竹書房、2020
・かきふらい『けいおん!Shuffle』芳文社、2020
・業務用餅漫画・六志麻あさ原作『追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~』講談社、2022
・こかむも『ぬるめた』芳文社、2021
・さもえど太郎『Artiste』新潮社、2017
・白井もも吉『偽者協会』小学館、2021
・つっつ『おむじょ』コアミックス、2017
・中野でいち『君の戦争、僕の蛇』小学館クリエイティブ、2021
・橋本良太漫画・時野洋輔原作『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』KADOKAWA、2018
・ハンバーガー『忍者と殺し屋のふたりぐらし』KADOKAWA、2022
・ピエール手塚『ゴクシンカ』KADOKAWA、2022
・藤想『ケモ夫人』講談社、2022
・藤近小梅『隣のお姉さんが好き』秋田書店、2022
・北欧ゆう『勇者名探偵』スクウェア・エニックス、2020
・ももやま漫画・美雨音ハル原作『聖女をクビになったら、なぜか幼女化して魔王のペットになりました。』KADOKAWA、2022
・雪白いち『骨ドラゴンのマナ娘』マッグガーデン、2021

漫画は多いのでタイトルのみ。続刊を読んだ漫画も1巻の書誌情報。
Web小説原作のやつはタイトルでわかるけど、その中でもチート付与魔術師の長さが目を引く。タイトル長すぎだろ。


よかったアニメ部門


・平家物語(2021配信、2022放送)
・ぼっち・ざ・ろっく!(2022)
・ヤマノススメ(2013)、ヤマノススメ セカンドシーズン(2014)

アニメほとんど観ていない。体力的に余裕がなかった。


よかった映画部門


・石井聰亙監督『狂い咲きサンダーロード』1980
・伊丹十三監督『マルサの女』1987
・ハリナ・ディルシュカ監督『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』2019
・カール・ドライヤー監督『奇跡』1979
・ピエル・パオロ・パゾリーニ監督『王女メディア』1969

映画はあんまり観られなかった。観たい映画がいっぱいあるので、来年はもっと観たい。


よかったゲーム部門


・エルデンリング
・スターオーシャン6
・Pokémon LEGENDS アルセウス

おもにエルデンリング。今年はこればかりだった。敵怖い。
スターオーシャンはとにかく戦闘の快適さがすごい。あと主人公の従者アベラルドがかわいい。わんこ系ゴリラ騎士。欲を言えばもうちょっとゲームのボリュームが欲しかったかな(まだクリアしてないけど)。
ポケモンは最新作のスカーレットもプレイ中だけど、アクションとかポケモン集めとかを含めた全体的なプレイ体験としてはアルセウスが好みかなという感じ(でもキャラ萌えはスカーレットに軍配!!)。
それから、ソーシャルゲームで「Fate/Grand Order」の第2部6章もよかった。


疲れて尻切れとんぼになっちゃった。
特別枠としてWeb漫画からヤニねこ(https://twitter.com/yani_neko1111)と、Web小説から春海水亭さん(https://kakuyomu.jp/users/teasugar3g)の各作品も挙げたい。どちらも最近知ったばかりで、春海水亭さんはまだ1作しか読んでないけど、おもしろいです。

そうだ。あと特別枠ついでに、本の部門では書かなかったけど、新潮新書から刊行されてるアンデシュ・ハンセンの『スマホ脳』『ストレス脳』『最強脳』も「読んでよかった〜」と思ったやつです。3冊あるけど書かれている内容はいくらかかぶっていて、一言に短縮すると「運動するといいよ」だった。運動するとよかったので、言われたとおり運動してよかったです。

NHKの「ヒューマニエンス」という人体に関する科学を扱ったバラエティ番組が好きで録画して時々観ているのですが、その「疲労」の特集回で、「運動すると疲れがとれるよ」という話を専門家のひとがしていて(本当はもっとちゃんとした話だったんだけど、詳細は忘れた。話していたのが医者か研究者かも忘れた)、そうなんだなあ〜と思って運動をしたら、本当に疲れがとれたのでよかったです。

というわけで来年の抱負。

来年の抱負


・漫画を描いてコミティアで売る
・萌え4コマも描く
・小説を書いて投稿する
・DTMでブイブイ言わす
・ミステリとSFの古典をやる
・映画を観る
・なるべく心拍数があがる運動をする

です。

今年はDiscordとかで、いろいろやっていきたいけど、疲れちゃってな〜という話をしてばかりの1年だった。
だけど来年はやっていきたいという気持ちがある。やっていきます。
最近描いた漫画をPixivに投稿もしました。


来年もどうぞよろしく。皆さんよいお年を。

2022年5月17日火曜日

4月下旬と5月上旬に読んだ本、漫画、観た映画

4月下旬は読書せず。

河浪栄作監督「Free! -the Final Stroke-」は宗介が可愛かった。特に雨の中、迷子になってるシーン。

丸谷才一『後鳥羽院』は中世の為政者の後鳥羽院に関する文芸評論集。同時代を扱った大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の副読本のつもりで読んだ。
古代的な宮廷文化の擁護者である後鳥羽院と、モダニストであり職業歌人である藤原定家の愛憎がほとんど小説のよう。


4月下旬(4月21日〜30日)
・漫画
いちのへ瑠美『きみはかわいい女の子』2、講談社、2016


5月上旬(5月1日〜10日)
・本
くまなの『くまクマ熊ベアー』主婦と生活社、2015
くまなの『くまクマ熊ベアー2』主婦と生活社、2015
くまなの『くまクマ熊ベアー3』主婦と生活社、2016
くまなの『くまクマ熊ベアー4』主婦と生活社、2016
三嶋与夢『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です1』マイクロマガジン社、2018
くまなの『くまクマ熊ベアー5』主婦と生活社、2016
くまなの『くまクマ熊ベアー6』主婦と生活社、2017
くまなの『くまクマ熊ベアー7』主婦と生活社、2017
くまなの『くまクマ熊ベアー8』主婦と生活社、2017
くまなの『くまクマ熊ベアー9』主婦と生活社、2018
くまなの『くまクマ熊ベアー10』主婦と生活社、2018
くまなの『くまクマ熊ベアー11』主婦と生活社、2018
くまなの『くまクマ熊ベアー12』主婦と生活社、2019
くまなの『くまクマ熊ベアー13』主婦と生活社、2019
くまなの『くまクマ熊ベアー14』主婦と生活社、2020
くまなの『くまクマ熊ベアー15』主婦と生活社、2020
くまなの『くまクマ熊ベアー16』主婦と生活社、2020
くまなの『くまクマ熊ベアー17』主婦と生活社、2021
くまなの『くまクマ熊ベアー18』主婦と生活社、2021
なめこ印『パパ!パパ!好き!好き!超超愛してる』KADOKAWA、2018
丸谷才一『後鳥羽院 第二版』筑摩書房、2013
依空まつり『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』KADOKAWA、2021

・漫画
いちのへ瑠美『きみはかわいい女の子』3、講談社、2016
ハンバーガー『忍者とか殺し屋のふたりぐらし』1、KADOKAWA、2022
万丈梓『恋する(おとめ)の作り方』1、一迅社、2020

・映画
河浪栄作監督「Free! -the Final Stroke-前編」
河浪栄作監督「Free! -the Final Stroke-後編」

2022年4月21日木曜日

4月上旬と中旬に読んだ本:『機忍兵零牙』『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』

今月上旬中旬はライトノベルを中心に。

月村了衛『機忍兵零牙』は和風ゴシック忍者SFアクションといった体裁。
忍者で異世界でSFでアクション、なにもかも盛り過ぎというくらいに盛っていて豪華絢爛たる有様。この楽しさは特撮の戦隊物を観る感覚に近いかもしれない。映像だったらSEとか特殊効果とかめちゃくちゃ豪華。巨大ロボも出るし……
敵が一同に集うシーンでの「……濡髪絵蓮、死におったか」「光牙者如きに遅れを取るとは、絵蓮め、骸魔の恥晒しよ」「未熟者めが」「いや、彼奴には元より六機忍たる資格などなかったのだ」みたいな会話とか、いかにも感が笑ってしまうけど、同時にめちゃくちゃかっこいい。
一巻完結の中で見事に敵味方多様なキャラを展開して魅力を描ききっているものの、唯一味方忍者の星牙だけは見せ場がいまいちじゃないかなという気はする。いちばん「忍び」然としててかっこよかったけど。
逆に言えば、他はみんな良かった。
零牙と黒薙怜門の因縁とか、真名姫と螢牙の心の通わせ合いとか。真名って名前やばくない?
やっぱり最後のシーンの星牙の「お前に死など許されるものか」はよかったな……。星牙もよかったかもしれない。星牙もよかった。はい。

音無奏『ネタキャラ転生とかあんまりだ!』はWeb小説の書籍化。
ゲームの世界に転生するオーバーロード系で、TSF百合ファンタジー。
とはいえ転生要素もTS要素も無ではないけど薄め。いわゆる「無双」と百合萌えが主。
漫画版でヒロインの失禁シーンを確認して原作も読み始めたけど、失禁は冒頭の一回だけでした。

時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』は同じくWeb小説。中旬に読み始めて、Web版も書籍版も漫画版も全巻読み尽くしてしまった。
最初に提示したなろう的テーマ(成長チート×無職)を維持しつつ、最後までテンポよく爽快にストーリーが進んでいくことを評価。
ハーレムもので、ヒロイン陣のキャラ萌え要素もなかなか。
主人公の妹で前世が魔王のヤンデレ(といっていいと思う)ヒロインが萌え。
Web版のおまけエピソードでは、将来的に妹と行くところまで行く(肉体関係を持つ)可能性があることを示唆している。
貴重なんですよね、サブヒロインの妹をそこまで書いてくれる作品って。
できれば続編で、そのあたり書ききってほしいものですが……


 上旬(1日〜10日)
・本 6冊、通算69冊
冲方丁『マルドゥック・アノニマス7』早川書房、2022
月村了衛『機忍兵零牙』早川書房、2010
音無奏『ネタキャラ転生とかあんまりだ!1』マッグガーデン、2019
音無奏『ネタキャラ転生とかあんまりだ!2』マッグガーデン、2021
カヤ『転生少女はまず一歩からはじめたい1』KADOKAWA、2020
ユヴァル・ノア・ハラリ『21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考』河出書房新社、2021

・漫画
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』3巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』4巻、ワニブックス、2013
さがら梨々、岡本健太郎『ソウナンですか?』1、講談社、2017
さがら梨々、岡本健太郎『ソウナンですか?』2、講談社、2018
さがら梨々、岡本健太郎『ソウナンですか?』3、講談社、2018
樋野友行、瀬戸メグル『俺だけ入れる隠しダンジョン ~こっそり鍛えて世界最強~』1、講談社、2018
唯乃ユイ『魔女と魔獣』1、ブシロードメディア、2021
浅見よう、鏡貴也『終わりのセラフ:一瀬グレン、16歳の破滅』1、講談社、2017
浅見よう、鏡貴也『終わりのセラフ:一瀬グレン、16歳の破滅』2、講談社、2018
浅見よう、鏡貴也『終わりのセラフ:一瀬グレン、16歳の破滅』3、講談社、2018
いちのへ瑠美『きみはかわいい女の子』1、講談社、2016
さもえど太郎『Artiste』2、新潮社、2017


中旬(11日〜20日)

・本 15冊、通算84冊
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです2』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです3』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです4』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです5』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです6』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです7』、新紀元社、2018
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです8』、新紀元社、2019
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです9』、新紀元社、2019
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです10』、新紀元社、2019
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです11』、新紀元社、2020
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです12』、新紀元社、2020
時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです13』、新紀元社、2021
時野洋輔『無人島ダンジョン経営~迷宮師チートにより何もせずにレベルアップできるようになりましたが、思っていたスローライフとは少し違うようです~』新紀元社、2020
宇井伯寿・高崎直道訳注『大乗起信論』岩波書店、1994

・漫画
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』5巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』6巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』7巻、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』8巻、ワニブックス、2013
衛藤ヒロユキ『Pico★Pico』エニックス、1997
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』1、KADOKAWA、2018
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』2、KADOKAWA、2018
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』3、KADOKAWA、2018
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』4、KADOKAWA、2019
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』5、KADOKAWA、2019
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』6、KADOKAWA、2019
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』7、KADOKAWA、2020
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』8、KADOKAWA、2020
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』9、KADOKAWA、2020
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』10、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』11、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』12、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』13、KADOKAWA、2021
橋本良太、時野洋輔『成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです』14、KADOKAWA、2022

2022年4月1日金曜日

3月中旬と下旬に読んだ本

3月は忙しくて読書の時間がとれなかった。
それでも習慣は途切れさせたくなかったので、ひとりの作家の本を続けて読むことにした。
本を読むにあたっていちばんの難所が、読み始めてから作者のスタイルに馴染むまでの時間だから、同作者の本を続けて読めばその問題に悩まされずに済むとの考え。
だいたいうまくいったと思う。

そういうわけで3月は上橋菜穂子の守り人シリーズだけを読んだ。
タンダが好き。短編集『流れ行く者』収録の「浮き籾」の幼少タンダかわいい。

漫画は電子書籍を中心にいくらか読んだ。

『その着せかえ人形は恋をする』はアニメ化中の作品の原作。
アニメを観る気力がないので原作だけ読んだ。
文化祭編で出てくるクラスメートの子たちがかわいい。
ジュジュ様も好き。

頭が痛くて他に言うことは思い浮かばない。
疲れた。

中旬(3月11日〜20日)
・本
上橋菜穂子『闇の守り人』新潮社、2007
上橋菜穂子『夢の守り人』新潮社、2007
上橋菜穂子『虚空の旅人』新潮社、2008
上橋菜穂子『神の守り人:上 来訪編』新潮社、2009

・漫画
ねじがなめた『女の子が抱いちゃダメですか?』3、小学館、2021
あずまゆき『星姫村のないしょ話』1、秋田書店、2015
福岡太朗『純情戦隊ヴァージニアス』1、集英社、2019
南勝久『ザ・ファブル』1、講談社、2015
谷川ニコ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』1、スクウェア・エニックス、2012
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』1、スクウェア・エニックス、2018[2020]
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』2、スクウェア・エニックス、2018
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』3、スクウェア・エニックス、2019[2019]
ゆめつきママ作画、にゃるら原作『アタマの中の鈴せんぱい』2、KADOKAWA、2021
美麻りん『同級生に恋をした』、講談社、2016
南勝久『ザ・ファブル』2、講談社、2015
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』4、スクウェア・エニックス、2019[2019]
さもえど太郎『Artiste』1、新潮社、2017
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』5、スクウェア・エニックス、2020[2020]
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』6、スクウェア・エニックス、2020[2021]
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』7、スクウェア・エニックス、2021
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』8、スクウェア・エニックス、2021
南勝久『ザ・ファブル』3、講談社、2015


下旬(3月21日〜31日)
・本
上橋菜穂子『神の守り人:下 帰還編』新潮社、2009
上橋菜穂子『蒼路の旅人』新潮社、2010
上橋菜穂子『天と地の守り人:第一部 ロタ王国編』新潮社、2011
上橋菜穂子『天と地の守り人:第二部 カンバル王国編』新潮社、2011
上橋菜穂子『天と地の守り人:第三部 新ヨゴ皇国編』新潮社、2011
上橋菜穂子『流れ行く者:守り人短編集』新潮社、2013

・漫画
谷川ニコ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』2、スクウェア・エニックス、2012
谷川ニコ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』3、スクウェア・エニックス、2013
福田晋一『その着せかえ人形は恋をする』9、スクウェア・エニックス、2022
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』1、ワニブックス、2013
有馬啓太郎『月詠 MOON PHASE【新装版】』2、ワニブックス、2013
北欧ゆう『勇者名探偵』4、スクウェア・エニックス、2022
クール教信者、ヨハネ『ピーチボーイリバーサイド』3、講談社、2017

2022年3月11日金曜日

3月上旬に読んだ本

特になし。

 上旬(3月1日〜10日)
・本
上橋菜穂子『精霊の守り人』新潮社、2007

・漫画
秋津貴央『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』3、竹書房、2021
なむる。『ゾンビヒロインと悪人面のハゲ』1、竹書房、2020
雨宮うり『この恋、叶いますか?』1、講談社、2019

2022年3月2日水曜日

2月下旬に読んだ本

忙しかったり体調が悪くて寝てたりエルデンリングをやってたりで結局今月はあまり本を読めなかった。漫画もいっぱい読みたい積読がたまっている。
今月が20冊、1月からの通算で52冊。

古典を読み始めた。方丈記は、鴨長明が地震や大風や、福原への遷都について(それがまるで自然現象であるかのように)ふれながらも、平家や頼朝や合戦やなにかには一切言及しないのがすごいなと思った。

下旬(21日〜28日)
・本
水沢なお『美しいからだよ』思潮社、2019
井戸川射子『する、されるユートピア』青土社、2019
市古貞次校注『方丈記』岩波書店、1989
木島俊介『もっと知りたい シャガール:生涯と作品』東京美術、2012

・漫画
山田芳裕『へうげもの』2、講談社、2019
双見酔『空の下屋根の中』2、芳文社、2015
ゆめつきママ作画、にゃるら原作『アタマの中の鈴せんぱい』1、KADOKAWA、2021

2022年2月21日月曜日

2月中旬に読んだ本

今回は本を読んでいる時間よりもポケモンをプレイしている時間の方が長かった。「Pokémon LEGENDS アルセウス」はクリア(エンドロールを観た)。楽しかった。

中旬は6冊。これで今月通算16冊、今年48冊。

1月中に多めに本を読んだので、読むのに時間がかかりそうな本に取りかかれると思っていたのだけど、ここに来て遅れが出た。下旬の間に取り戻せるだろうか。

中旬(11日〜20日)
・本
パスカル・キニャール『世界のすべての朝は』高橋啓訳、伽鹿舎、2017
上村勝彦『バガヴァッド・ギーターの世界:ヒンドゥー教の救済』筑摩書房、2007
白米良『ありふれた職業で世界最強 11』オーバーラップ、2020
白米良『ありふれた職業で世界最強 12』オーバーラップ、2022
細川重男『執権:北条氏と鎌倉幕府』講談社、2019
森博嗣『月は幽咽のデバイス』講談社、2011

・漫画
ハンバーガー『忍者と殺し屋のふたりぐらし』1、KADOKAWA、2022
近藤信輔『忍者と極道』8、講談社、2022
南瓜『おふれこタイムス』1、KADOKAWA、2016

2022年2月11日金曜日

2月上旬に読んだ本、観た映画:『シモーヌ・ヴェイユ』『短歌の友人』『北条義時』

上旬は「Pokémon LEGENDS アルセウス」というゲームをプレイしていた。
ポケモン最新作をプレイするのは金銀以来だけど、とても楽しい。
ポケモンも人もかわいいし、難易度も私にはちょうどいい。

先月に引き続きヴェイユ関連の読書。
デュ・プレシックス・グレイによる伝記は私が大学生のときにはじめて読んだヴェイユ関連の本。手にとったきっかけは覚えていないけれど、夢中になって読んだ。今回も熱中した。シモーヌ・ヴェイユという人間の、偉大さ(それは滑稽にも悲惨にも見える)。

穂村弘『短歌の友人』と西村曜『コンビニに生まれかわってしまっても』、短歌評論集と歌集を読んでなんとなく思ったのは、短歌と現代詩は、同じ時代にあってもずいぶん違うものだなということ。
非常に素朴な言い方をすると、現代詩は何言ってるのかわからなくて、短歌はわかる。そこがまずいちばんの違いなんじゃないか。

中公新書の『北条義時』は大河ドラマにあわせた企画と思うが、とてもおもしろかった。西国の貴族社会対東国武士という単純な図式ではなく、あくまで院や公卿との密接な関係があったことを前提として鎌倉の動きを読み解いていく。あとがきの「中世武士の特徴は、王権守護と自力救済という言葉で端的に表現することができる」という要約がわかりやすかったが、その「自力救済」が問題というか、怖いところだよなぁと思った。殺し合いしすぎ。

『マルサの女』は初視聴。おもしろすぎる。伊丹十三作品はどうやらネット配信がほぼ(まったく?)されていないようで、そこが残念。


上旬(2月1日〜10日)
・本 10冊、今年通算42冊
フランシーヌ・デュ・プレシックス・グレイ『シモーヌ・ヴェイユ』上野直子訳、岩波書店、2009
大塚英志『キャラクター小説の作り方』講談社、2003
上田岳弘『ニムロッド』講談社、2021
ドストエフスキー『おかしな人間の夢』太田正一訳、論創社、2006
シモーヌ・ヴェイユ『シモーヌ・ヴェイユ アンソロジー』今村純子編訳、河出書房新社、2018
岩田慎平『北条義時:鎌倉殿を補佐した二代目執権』中央公論新社、2021
穂村弘『短歌の友人』河出書房新社、2011
西村曜『コンビニに生まれかわってしまっても』書肆侃侃房、2018
千葉雅也、山内朋樹、読書猿、瀬下翔太『ライティングの哲学:書けない悩みのための執筆論』星海社、2021
森博嗣『小説家という職業』集英社、2010

・漫画
双見酔『空の下屋根の中』1、芳文社、2015
こかむも『ぬるめた』2、芳文社、2022

・映画
伊丹十三監督・脚本『マルサの女』1987

2022年2月1日火曜日

1月下旬に読んだ本:『まちカドまぞく』『ライト姉妹』『ぬるめた』

下旬は映画を観なかった。疲れていて、画面に向かって集中する気力がない。かわりに(?)漫画を読んでいた。


伊藤いづも『まちカドまぞく』は第3巻から6巻までを再読。
4コマ漫画は普通の漫画よりもみっしりと密度があるので、相当な満足感がある。(現代の大抵の漫画は1ページに8コマも描かれていることは稀。)
まちカドまぞくはとりわけ画面のすみからすみまで、キャラの一挙手一投足にまで「神」が宿っており、読めば読むほど味わいがある。
シャミ子かわいい。

こかむも『ぬるめた』はネットで知っていた漫画の商業版で、女の子4人がメインのオーソドックスなきららが4コマ。
キャラがかわいい、ワイワイ楽しい!という日常系きらら4コマ的な「良さ」を極限まで追求した傑作。第1話がカニでおしまいになるの最高すぎる。性欲が普通に描かれているのも良いと思った。ロリアンドロイドくるみかわいい。

谷川ニコ『ライト姉妹』はTwitterでときどき「私 ラノベの新人賞に応募する」って言ってるキャプを見て前々から気になっていた。作品名を知らなかったのだけどひとに教えてもらって買えました。私にとってははじめての谷川ニコでした。内容はサブタイトルそのまま。むちゃくちゃおもしろかったので2巻で終わっているのがちょっと残念。


今月頭に急に思い立ってはじめた1日1冊読書だけど、どうにか今月はペースを維持できた。とりあえず来月以降もやっていきたい。
積読を少しでも減らしたいという思いがあったけど、読んだ冊数の倍以上本が増えてしまったのでもうどうにもならない。本は放置しておくと増殖する性質を持っている。

上から読んだ順。

・本 11冊 通算32冊
塩野七生『神の代理人』新潮社、2012
高橋源一郎『大人にはわからない日本文学史』岩波書店、2013
川上未映子『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』筑摩書房、2021
りゅうせんひろつぐ『賢者の弟子を名乗る賢者 16』マイクロマガジン社、2021
フィリップ・マティザック『古代ローマ帝国軍 非公式マニュアル』安原和見訳、筑摩書房、2020
池澤夏樹『きみのためのバラ』新潮社、2010
吉本隆明『親鸞の言葉』中央公論新社、2019
高橋源一郎『ゆっくりおやすみ、樹の下で』朝日新聞出版、2021
武田泰淳『わが子キリスト』講談社、2005
文月悠光『適切な世界の適切ならざる私』筑摩書房、2020
シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』田辺保訳、筑摩書房、1995

・漫画
六道神士漫画、士郎正宗原作『紅殻のパンドラ』22、KADOKAWA、2022
板倉梓『瓜を破る』1、芳文社、2021
高瀬わか『かわいすぎる男子がお家で待っています』1、集英社、2020
つきや『組長娘と世話係』1、マイクロマガジン社、2018
岩明均『ヘウレーカ』白泉社、2002
伊藤いづも『まちカドまぞく』3、芳文社、2017
谷川ニコ『ライト姉妹:ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹』1、KADOKAWA、2017
谷川ニコ『ライト姉妹:ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹』2、KADOKAWA、2018
山田芳裕『へうげもの』1、講談社、2012
河原雅彦『修羅の門』1、講談社、2012
伊藤いづも『まちカドまぞく』4、芳文社、2018
伊藤いづも『まちカドまぞく』5、芳文社、2019
伊藤いづも『まちカドまぞく』6、芳文社、2021
こかむも『ぬるめた』1、芳文社、2021 

2022年1月21日金曜日

1月中旬に読んだ本、観た映画:『門番少女と雨宿りの日常』『考える親鸞』『マトリックス レザレクションズ』

引き続き読んだ本のメモ。
一覧にしてみると、むしろいかに読んでいないかということが浮き彫りになって、焦りのようなものがうまれる。

変わった筆名の新人によるライトノベル『門番少女と雨宿りの日常』は中学での体験をきっかけにドロップアウトした主人公と、エキセントリックなヒロインとのボーイ・ミーツ・ガール。挿絵すらないキャラも含めて脇役とのやりとりがよくて、本筋は主人公たちのボーイ・ミーツ・ガールだけど、むしろ脇役たちとの交流が肝だと思った。著者次作にも期待。
この物語はたぶんこの一冊でおしまいなんだろうけど、私としては鳩田未来ちゃんをさらに深く掘り下げてほしい。好きなので。よろしくおねがいします。

近代仏教の研究者碧海寿広先生による近刊『考える親鸞』は清沢満之から吉本隆明に至るまでの近現代の親鸞論がいかなるものであったかを概説する良書。明治以降の日本人の『歎異抄』贔屓について、教養主義の流れの中で仏教伝統から切り離された個人が「書物」自体を「師」のようにして受け取った、歎異抄そのものにそのような受容を可能にする構造があったという指摘はよかった。

この10日の間に、アニマトリックスを除くマトリックスシリーズ作品を観た。
新作『マトリックス レザレクションズ』とてもよかった。三部作が叙事詩だとするなら、レザレクションズはしょうもない現実もしくは茶番劇。まさしく「現実の砂漠」といった風体。
こういう、すべて(「意味」のあるかっこいい出来事)が終わってしまった後に続かなくてはいけない、どうしようもない話が私は好き。
登場人物に重みとか格とかオーラとかカリスマみたいなものがないのがよかった。オラクルとアーキテクトは死に、ぽっと出のしょうもない精神科医が黒幕で、ネオは空も飛べない髭のおじさんで、あのスミスさえどうでもいい使われ方で、モーフィアスはトイレから登場する。クライマックスのbot爆弾のなんという醜悪さ。マトリックス・イズ・デッド! でも我々は何もかもが終わった後の世界で生きていかなくてはいけない。歴史は終わった。現実の砂漠を生きよう。

『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』第3巻はあいかわらずよかった。言うことない。タマかわいい。


上から読んだ順。

・本 10冊 通算21冊
寿司サンダー『門番少女と雨宿りの日常』KADOKAWA、2021
飛浩隆『SFにさよならを言う方法:飛浩隆評論 随筆集』河出書房新社、2021
最果タヒ『夜空はいつでも最高密度の青色だ』リトルモア、2016
榎宮祐『ノーゲーム・ノーライフ:プラクティカルウォーゲーム』KADOKAWA、2016
三好達治『測量船』講談社、1996
くまなの『くまクマ熊ベアー18』主婦と生活社、2021
じゃき『最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える4』オーバーラップ、2021
蜆シモーヌ『なんかでてるとてもでてる』思潮社、2021
飛浩隆『自生の夢』河出書房新社、2019
碧海寿広『考える親鸞:「私は間違っている」から始まる思想』新潮社、2021

・漫画
伊藤いづも『まちカドまぞく』1、芳文社、2015
ねじがなめた『女の子が抱いちゃダメですか?』2、小学館、2021
ほしの瑞希『みにあまる彼氏』1、集英社、2018
秋津貴央『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』3、竹書房、2021
ミト『狼の皮をかぶった羊姫』1、竹書房、2021
つっつ『おむじょ!』1、コアミックス、2017
つっつ『おむじょ!』2、コアミックス、2019
茅田丸漫画、丁々発止原作『幼女とスコップと魔眼王』3、講談社、2022
有城壱哉『白い結婚:王と王妃の恋ものがたり』バルバレーゼ、2022

・映画
ウォシャウスキー姉妹監督『マトリックス』1999
同上『マトリックス リローデッド』2003
同上『マトリックス レボリューションズ』2003
ラナ・ウォシャウスキー監督『マトリックス レザレクションズ』2021

2022年1月11日火曜日

1月上旬に読んだ本

今年は1日1冊、年間365冊読むことを目標にしている。
一度も読んでいない「積読」がたまっているし、必要があって読み返したい本もたくさんある。365冊では追いつかないくらいだけど、とりあえずこのくらいを目安にしていきたい。
漠然と年間365冊と考えていると多分あっという間に守れなくなりそうなので、とりあえずは一月を3分割して、上旬・中旬・下旬にそれぞれだいたい10冊ずつ読むことにしたい。
昨年までは漫画は読んだ本の数に入れていなかったけど、最近は漫画も積むようになってしまったし、忙しさにかまけてなかなか読めていないので、可視化するために漫画以外の書籍とは別枠で同様に記録する。
あとは映画とかも観たら記録したいけど、あいにく今月はまだ映画を観ていない。

『伊藤比呂美の歎異抄』はとてもよかった。
題は『歎異抄』だけど、親鸞聖人の和讃や手紙などの現代語訳も含まれている。
中でも正信偈がよいと思った。

ヴェイユは断章を集めた『重力と恩寵』については以前より愛読していたけど、ペラン神父宛の手紙や論文などをまとめた『神を待ちのぞむ』は今回はじめて読んだ。
その中で称名念仏について触れている箇所があって、少し意外だった。
 宗教のつとめの力を全体として考えるには、救い主の名をとなえる仏教の伝統によって考えるのがよい。仏陀によって救われることを望んでその名をとなえるすべての人々を、仏陀は彼岸において、彼自身のところまで高める誓いをたてたと言われる。そして、この誓いのゆえに、救い主の名をとなえることには、現実に魂を変形させる力があると言われる。
 宗教とはこのような神の約束以外のものではない。すべての宗教のつとめ、すべての祭儀、すべての典礼は救い主の名をとなえる一形式であり、原理的には実際に一つの効力を持つはずである。救われることを望んで一生懸命にとなえる人は、だれでも救われるという効力である。
シモーヌ・ヴェーユ「はっきり意識されない神への愛の諸形態」『神を待ちのぞむ』渡部秀訳、春秋社、2020[初版1967、新版2009]、172ページ
ヴェイユはどこから浄土教について学んだんだろうか。鈴木大拙? そのへんの事情について詳しい方がいたらぜひ教えてください。

『鈴木ユリイカ詩集』は昨年書店でたまたま手にとって、冒頭の詩「生きている貝」にひとめぼれして買ったが、やはりとてもよかった。他の詩集も読んでみたい。


1月上旬(1日〜10日)
・本
高橋源一郎『デビュー作を書くための超「小説」教室』河出書房新社、2015
長田弘『深呼吸の必要』角川春樹事務所、2018
伊藤比呂美『伊藤比呂美の歎異抄』河出書房新社、2021
鈴木ユリイカ『鈴木ユリイカ詩集』思潮社、2015
先崎学『うつ病九段:プロ棋士が将棋を失くした一年間』文藝春秋、2020
広瀬大志『広瀬大志詩集』思潮社、2016
村上春樹『海辺のカフカ下』新潮社、2005
カニエ・ナハ『用意された食卓』青土社、2016
フィリップ・マティザック『古代ローマ旅行ガイド:一日5デナリで行く』安原和見訳、筑摩書房、2018
最果タヒ『死んでしまう系のぼくらに』リトルモア、2014
シモーヌ・ヴェーユ『神を待ちのぞむ』渡部秀訳、春秋社、2020[初版1967、新版2009]

・漫画
桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』第6巻、秋田書店、2022