2019年3月8日金曜日

3月8日の日記:奇想の系譜展

東京都美術館で開催されている『奇想の系譜展』を観に行った。若冲や歌川国芳など。展覧会のタイトルにふさわしい、おもしろい絵が多数あった。鈴木其一のビビッドカラーの屏風と、長沢芦雪の『白象黒牛図屏風』が特に気に入った。

平日ということもあってか、思っていたよりも人は少なかったが、入ってすぐに展示されていた若冲のコーナーではやはり人だかりができていた。基本的にどの展覧会でも一番最初の展示が一番人が混み合うし、しかもそれがある意味目玉でもあろう若冲ならなおさらと思う。それでも同美術館でいつか開催されていた若冲展ほどの混み合いではなかったので、よかった。
また、日本の絵の特性と、絵の配置・順路がマッチしていないなと思うことが何度かあった。日本の絵は、屏風にせよ巻物にせよ、基本的に右から左へと時間が経過していく(それゆえに右から観始めて左へと進んでいくと一番自然に観られる)ものだ(と思う)。ところが今回の展覧会では、順路の都合上、どうしても左から右へと流れて絵を眺めなければならないことが多々あり、そこで食い違いが生じていた。人間の流れに逆らって観るのは困難だし、流れに従っていくと例えば「秋から夏へ」など四季の変化を遡って観ることになる。そういう鑑賞の仕方がまったくよくないとは言わないまでも、自然な鑑賞法がまず可能であってしかるべきではないか。

駅の本屋に入って『私に天使が舞い降りた!』単行本第4巻を探したが、見つからず。
そのかわり川上未映子と多和田葉子の小説、大林太良の『神話学入門』と池上良正『死者の救済史』(ちくま学芸文庫版)を購入した。
多和田葉子の本は初なので楽しみ。

夕食は昨夜のカレー(サグチキンカレー)と、コンビニで買った鶏のから揚げ。食べ過ぎた。