2018年7月16日月曜日

7月16日の日記:依田芳乃、麦秋、人類誕生、プランク・ダイヴ

双葉杏や一ノ瀬志希についてのメモの続きを書こうと思っていたけれど、自分の中である種の整理がついたので割愛。書くべきことはおおよそTwitterに書いたし、メモとして残すことも単なる繰り返しになってしまう。

もとは依田芳乃さんのこと(彼女が何に悩むのか)がわからず、その派生として双葉杏さんや一ノ瀬志希さんについて考え始めていたが、つい先程、依田芳乃さんについても、実感として腑に落ちるところがあった。
原作の言動からの発想というより、ほとんど独自解釈・設定を導入してのものなので、そのままの形で人に説明できるものではないけれど、ひとまず自分の中で納得できたのでよかった。

小津安二郎監督の『麦秋』を観た。
大家族の長女を嫁にやるということで騒動が巻き起こる映画。小津安二郎の映画はだいたい常にそういう内容だし、タイトルが内容を要約していることは稀なので、あらすじとタイトルだけ見ても実際にどういう映画なのか、過去に一度でも観たことがあるのかどうかいまいちわからない。ついでに言うと役者陣も複数の作品間でかなり共通している(笠智衆、原節子)。観はじめてようやくわかったが、『麦秋』は過去に観たことがない作品だった。
内容はやはりいつもどおりの話で、いつもどおりの家族が、いつもどおりの葛藤(嫁にやりたい、やりたくない、行きたくない、行きたい)をしていた。また、いつもどおり子供たちが憎たらしかったし、いつもどおり戦争で家族の誰かが死んでいた。
コメディシーンは笑えるし、それに、時代柄今の感覚では考えられないことや、おそらく当時でもファンタジーだったろう(小津安二郎映画世界にしか存在しないだろう)という現象が多々あり、おかしかった。
小津安二郎の映画はその先に何が起きるかわかっていても楽しい。映画にとって大事なことだ。

朝食にメロンを食べたせいか、喉の痛みと、皮膚の痒みがある。メロンアレルギーの症状だ。明日にはよくなっていると思う。
昼にはピザを注文して食べた。宅配ピザは久しぶりかもしれない。この暑さで外に食べに行く気にはならない。

夜にNHKスペシャル「人類誕生」第3集を観た。南と北のルートからの人類の日本列島への到達。南の海洋ルートが実際に成立するかを調べるための実験で、研究グループが草の船や竹の船で海を渡ろうとする映像があったけど、船が当時のありえた船を再現できてたとしても、漕ぎ手の技能は当時と今で同一なのかなと疑問に感じた。もしかしたら先史時代の船乗りは今の人よりも船を漕ぐのがずっとうまくて、現代人ではとても無理な潮流も楽に超えられるのかもしれない。と空想したが、しかしその程度のことは実験を企画した学者たちがきちんと考えているだろう。

イーガンの「プランク・ダイヴ」も読んだ。この短編集の他の作品はあれこれ読んでいたが、表題作のこの短編は初めて読んだ。
《カルタン・ヌル》がブラックホールへ投下されて起動したあとの第一声で大笑いした。この小説はちょっと面白すぎると思った。